経営者にとって異業種交流会は意味があるのか?参加メリットは?

経営者にとっての異業種交流会とはブログポストイメージ

成果につながる経営者・つながらない経営者の違い

「異業種交流会に参加しても、結局は名刺が増えるだけだった」 「ビジネス交流会に何度か参加したけれど、仕事につながったことがない」 経営者の方と話をしていると、このような意見を聞くことがあります。 一方で、異業種交流会をきっかけに新しい取引先が見つかったり、提携先ができたり、採用や仕入れ、新規事業のヒントにつながったりする経営者もいます。 では、経営者にとって異業種交流会は意味があるのでしょうか。 それとも、時間を使うだけで意味がないのでしょうか。 Wonder+高杉が経営者視点で、実際に運営している交流会での参加者の様子を伺い、説明させていただきます。

結論から言えば、異業種交流会そのものに意味がある・意味がないという話ではありません。 大きな違いを生むのは、「どう参加するか」です。 そして、経営者こそ異業種交流会・ビジネス交流会に参加するべきです!

同じビジネス交流会に参加していても、何も持ち帰れない人もいれば、たった一人との出会いから新しい事業が生まれる人もいます。 その違いは、参加する前の考え方と、会場で人を見る視点にあります。 実は私自身も、異業種交流会での出会いから年間数千万円の取引を何件か作ってきました。経験上だれにでも必ずできるものと思っています。

経営者が異業種交流会に参加しても意味がないケース

まずは、異業種交流会に参加しても成果につながりにくいケースから見ていきます。 「交流会に行ったのに何もなかった」という経営者の多くは、会そのものよりも、参加の仕方に原因があることがあります。

名刺交換そのものが目的になっている

最もありがちなケースが、とにかく名刺をたくさん集めようとすることです。

「今日は30人と名刺交換した」 「50枚集まった」 「人が多く集まっている会でよかった」

一見すると多くの人と交流できたように感じます。 しかし、翌日になって名刺を見返したときに、 「この人と何を話したんだっけ?」 となってしまえば、経営者にとってはあまり価値の高い時間だったとは言えません。 重要なのは名刺の枚数ではなく、その相手とどのような関係を築ける可能性があるのかです。

売り込み相手を探すために参加する

異業種交流会を「お客さんを探す場所」と考えて参加すると、うまくいかないことが多くあります。 もちろんビジネス交流会ですから、結果として取引につながることはあります。 しかし最初から、

  • 誰に商品を売れるか
  • 誰から契約を取れるか
  • 誰なら自社サービスを買ってくれそうか

という視点だけで参加すると、会話にも自然とその雰囲気が出てしまいます。 相手も経営者です。 日頃からさまざまな営業を受けていますので、売り込みの雰囲気には敏感です。 取引をするべき優れた相手ほど、あっという間に見抜いてしまいます。

営業色を感じた瞬間に距離を取られてしまうことが多いものです。

不思議なもので 交流会で「売ること」だけを考えると かえって次の関係につながりにくくなります。

なんとなく無計画に参加している

「人脈が増えたらいいな」 「何か面白い話があるかもしれない」 こうした軽い気持ちで参加すること自体が悪いわけではありません。 ただし、経営者の場合は時間も重要な経営資源です。 目的をまったく考えずに参加すると、結局誰と話せばよいのか分からず、近くにいた人と何となく話して終わってしまいます。 異業種交流会へ行く前に、

「今日はどのような人と出会いたいのか」「こんな話になると良いなぁ」

これを考えておくだけでも、結果はかなり変わります。

何かをもらおうとして参加する

これも成果が出にくい考え方です。

  • 仕事を紹介してほしい
  • お客さんを紹介してほしい
  • 取引につなげてほしい
  • 有益な情報を教えてほしい

もちろん、人とのつながりの中でこのようなことが生まれることはあります。 しかし、最初からテイクだけを求める関係では、相手から見たときに付き合うメリットがありません。 経営者同士の関係では、 「この人と付き合うことで双方に何が生まれるか」 という視点が非常に重要です。

安い交流会だけを探している

参加費だけでビジネス交流会を選ぶのも、経営者にはあまりおすすめできません。 1,000円だから良い、5,000円だから高い、という単純な話ではありません。 重要なのは、その会にどのような人が集まり、どのような運営が行われているかです。 経営者が参加するのであれば、5,000円以上の交流会を選択肢に入れてよいでしょう。 参加費には、ある程度の参加者層を分けるフィルターとしての側面もあります。 もちろん、高額だから必ず良い会ということではありません。 ただ、「安いから参加する」だけで選ぶ必要もありません。

主催者の実績や信頼度を見ていない

異業種交流会では、主催者の存在も意外に重要です。

  • どのくらいの期間運営しているのか
  • 定期的に開催しているのか
  • 参加者管理をきちんとしているのか
  • トラブルへの対応体制があるのか
  • どのような考え方で交流会を開催しているのか

経営者が時間を使って参加するビジネス交流会であれば、このあたりも事前に確認しておきたいポイントです。

暗い雰囲気・低いテンションで参加している

意外と見落とされるのが、参加時の雰囲気です。 交流会では、話している内容だけでなく、その人の表情や雰囲気も見られています。 無理にテンションを上げる必要はありません。 ただ、暗い表情で会場の隅に立っている人よりも、自然な笑顔で相手の話を聞いている人のほうが声をかけられやすくなります。 客観的に自分はどんな印象を与えているのかを知る必要があります。

経営者にとって意味のある異業種交流会の使い方

では逆に、異業種交流会を有効に活用している経営者は何を考えているのでしょうか。

参加する前に目的を決める

まず重要なのは、 「今日、何を探しに行くのか」 を決めておくことです。 例えば、

  • 新しい販売チャネルを持つ会社と出会いたい
  • 採用について相談できる人と出会いたい
  • 自社サービスと相性のよい企業を探したい
  • 新しい地域で提携できる会社を探したい
  • 新規事業のヒントになる業界の人と話してみたい

この程度でも十分です。 目的が決まっていると、相手との会話の中から必要な情報を拾いやすくなります。

「売る」より「提携」を考える

経営者が異業種交流会を活用するうえで、非常に重要なのがこの視点です。

「この人に何を売れるか」ではなく、「この会社と何ができるか」を考える。

例えば、相手がWeb制作会社だったとします。 そこで、 「ホームページを作りませんか?」 と営業されるだけなら、普通の営業活動とそれほど変わりません。 一方で、 「こちらの顧客にはWeb制作を必要としている会社が多い」 「相手の顧客には、自社サービスと相性のよい企業が多い」 という接点が見つかれば、相互紹介や共同企画につながる可能性があります。 経営者同士の出会いだからこそ、こうした横の連携を考えることができます。 「仲間を見つける異業種交流会」というWonder+のコンセプトがこれです。

自分が提供できるものを整理しておく

異業種交流会へ参加する前に、自分や自社が持っているリソースを一度整理してみるとよいでしょう。

  • 顧客
  • 店舗
  • 会場
  • 人材
  • Webサイト
  • SNS
  • メディア
  • 販売チャネル
  • 専門知識
  • 業界ネットワーク

これらはすべて、会社が持っているリソースです。 ただし、無制限に提供する必要はありません。 自分の中で、 「ここまでは協力できる」 「ここから先はコストが合わない」 というリミットを決めておくことも大切です。

経営者異業種交流会のキモは「接点(winwin)を見つける力」

経営者がビジネス交流会に参加する最大の意味は、単純な名刺交換ではないと考えています。

重要なのは、相手との間に「どのような接点をつくれるか」を考えることです。

相手が話す事業内容。 現在困っていること。 これからやりたいこと。 顧客層。 営業方法。 活動エリア。 人材。 こうした情報を聞きながら、頭の中で 「自分たちと何ができるだろう」 と組み合わせていきます。 これは一種の想像力と言ってもよいでしょう。

ギブとテイクのバランスを考える

一方的に与える必要はありません。 反対に、一方的にもらおうとする関係も長続きしません。 大切なのは、

自分が提供できるもの 顧客、場所、人材、情報、紹介、ノウハウなど
相手に求めるもの 販路、専門性、顧客接点、共同企画、紹介など

この二つの接点を探すことです。 例えば、自社はイベントスペースを提供できる。 相手は専門家ネットワークを持っている。 それなら、 「共同セミナーを開催してみる」 というアイデアが生まれるかもしれません。 こうした小さな組み合わせが、ビジネスでは意外に大きな結果につながります。

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異業種交流会はスーパーマーケットである

多くの人と交流しようとしなくてもよい

異業種交流会へ行くと、 「できるだけ全員と話さなければ」 と思う人がいます。 しかし、経営者であればこそ必ずしもその必要はありません。 20人と5分ずつ浅く話すより、 「この人とは何かできるかもしれない」 と思える相手と20分話したほうが意味がある場合もあります。

一回の異業種交流会で、価値のある一人か二人に出会えれば十分。

このくらいに考えてもよいと思います。 実際、事業に影響を与えるような出会いが、毎回何人も現れるわけではありません。 一つでも良い接点が見つかれば、そのビジネス交流会には十分な価値があります。

経営者こそ身だしなみと表情を意識する

ビジネス交流会では、仕事内容だけを見られているわけではありません。

  • 服装
  • 身だしなみ
  • 表情
  • 話し方
  • 相手の話を聞く姿勢
  • 立ち振る舞い

こうした部分も含めて、 「この人と一緒に仕事ができそうか」 を判断されています。 特別に高価な服を着る必要はありません。 清潔感を意識し、明るい表情で、相手の話に興味を持って接する。 それだけでも印象は変わります。 逆に、腕を組んだまま話す、暗い表情でいる、低いテンションで参加するといった状態では、相手も話しかけにくくなります。 異業種交流会は、最終的には人と人との場です。

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相手の情報から「何ができるか」を具体化する

経営者が異業種交流会で成果を出すためには、相手の話をただ聞くだけでは足りません。 重要なのは、相手から入ってきた情報にアンテナを張ることです。

  • この会社と自社にはどんな接点があるか
  • 相手の課題に自社のリソースを使えないか
  • 自社の課題を相手の強みで補えないか
  • 共同で何か新しい企画をつくれないか
  • お互いの顧客に価値を提供できないか

このように、頭の中で関係性を組み立てていきます。 想像力を働かせて、可能性が見えたら、それを具体化します。 最後は、

「それなら、こういうことを一緒にやってみませんか?」

と、言葉にできるところまで持っていく。 ここまでできると、単なる交流からビジネスの可能性へと変わっていきます。

経営者にとって異業種交流会は意味があるのか?

改めて考えてみましょう。 経営者にとって異業種交流会は意味があるのでしょうか。 答えは、やはり「使い方次第」です。 何となく参加する。 名刺を集める。 売り込み相手を探す。 仕事を紹介してもらおうとする。 こうした参加方法では、何度参加しても成果につながらない可能性があります。 一方で、

  • どのような人と出会いたいのかを事前に考える
  • 自分が提供できるリソースを整理する
  • 相手の話をしっかり聞く
  • 双方にメリットが出る接点を探す
  • 提携や協業の形を想像する
  • 実行できる形まで具体化する
  • 最後は言葉にして提案する

ここまで意識すると、異業種交流会の見え方はかなり変わります。

経営者にとって重要なのは、会場に何人いるかではありません。 その中に、自分の会社と新しい可能性をつくれる人がいるか。 そして、自分自身が想像力をもってその可能性を見つけられるか。

一つの交流会で、一つでもそのような出会いが見つかれば十分です。 しっかりアンテナを張り、相手から得た情報から接点を想像し、具体化し、最後は言語化する。 それが、経営者が異業種交流会やビジネス交流会を活用するうえでのキモではないでしょうか。 そして、そのような人と継続して出会える場所こそ、経営者にとって本当に価値のある異業種交流会だと言えるでしょう。

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この記事を書いた人:高杉裕輔

大学卒業後、キョードーグループにてライブや音楽イベント、スポーツイベントなどの運営に携わる。その後、株式会社ウィルコミュニケーションズを札幌市にて設立し、25年以上にわたり異業種交流会(ワンダープラス)をはじめ、婚活パーティー・街コン(ホワイトキー)、男女のマッチングである結婚相談所(ホワイトマリッジ)など、さまざまな「人と人との出会いやマッチングにかかわる事業」を軸に企画・運営している。趣味の旅行を通してタイ王国、中国での定期的なイベント運営も経験。現在手掛ける月間イベント開催数は700回以上。これまでのグループ延べ参加者数は500万人以上にのぼる。全国の主要都市でイベント会場やレンタルスペース(コンファレンスホールグループ)の運営を行い、出会いやすい・マッチングしやすい適切な会場設計にも自ら携わる。現在は、東京からスタートしたWonder+異業種交流会を仲間と共に全国各地へ展開中。各開催地域へ自ら足を運び、現地でイベントを直接運営しながら参加者と交流することで、地域ごとのビジネス文化や参加者の特徴、異業種交流会の雰囲気、観光地やその土地ならではの食の魅力まで幅広く体験・研究している。 本コラムは、全国各地で異業種交流会を実際に企画・運営し、現地で参加者と交流して得た経験や知見をもとに執筆しています。