異業種交流会の初心者に知ってほしい10選|成果につながる人が大切にするべきこと

異業種交流会に初めて参加するとき、

「何人くらいと名刺交換すればいいんだろう?」
「自分の商品やサービスをうまく説明できるかな?」
「せっかく参加するなら仕事につなげたい」

そんなことを考える人は多いと思います。

もちろん、せっかく時間と参加費を使って異業種交流会へ行くのですから、何かしらの成果を期待するのは当然です。

ただ、長く異業種交流会を運営し、さまざまな参加者を見てきて感じるのは、「成果を出そう」と力が入りすぎている人ほど、意外と成果につながりにくいということです。

逆に、自然体で人との交流そのものを楽しんでいる人の周りには、少しずつ人が集まります。

そして、その出会いが数週間後、数か月後、ときにはもっと先になって仕事や紹介につながる。

異業種交流会とは、そんな場所なのだと思います。

今回は、これから異業種交流会やビジネス交流会に参加してみようと考えている初心者の方に、ぜひ知っておいてほしいことを10個にまとめました。


1.まずは「成果を出さなければ」という気負いを捨てる

初めて異業種交流会へ参加すると、多少緊張すると思います。

それでいいんです。

むしろ、少しくらい緊張している方が自然です。

大切なのは、

気楽に、リラックスして、それでいて適度な緊張感を持つこと。

このバランスです。

「今日は絶対に仕事を取る」
「最低でも10人に営業する」
「参加費以上の成果を持って帰る」

そんな気持ちで会場へ行くと、本人が思っている以上にそれが態度に出ます。

話を聞いているようで、自分の商品を説明するタイミングを探している。

相手の仕事内容より「この人は顧客になりそうか」を考えている。

これでは相手も疲れてしまいます。

異業種交流会は商談会とは違います。

まずは、

「今日はどんな人がいるんだろう」

くらいでいいと思います。

少し肩の力を抜いてみてください。

その方が結果的に良い出会いが生まれます。


2.「売りたい」と思って参加しない

これは異業種交流会で成果を出すうえで、かなり重要です。

自分の商品やサービスを宣伝したい。

契約を取りたい。

見込み客を探したい。

もちろん気持ちは分かります。

しかし、最初から「売る」ことを目的にすると、ほとんどの場合うまくいきません。

なぜでしょうか。

単純です。

初めて会った人から、いきなり何かを売られたい人はほとんどいないからです。

これは逆の立場になれば分かります。

交流会で隣になった人から、

「こんなサービスがあります」
「一度オンラインで説明させてください」
「今ならお得ですよ」

と次々営業されたらどうでしょう。

少し距離を取りたくなるはずです。

まず知り合う。

話をする。

相手を知る。

自分のことも知ってもらう。

そこからです。

仕事になるかどうかは、その後に考えれば十分です。


3.交流会そのものを楽しむ

私はこれが非常に大切だと思っています。

異業種交流会で成果を出したいなら、まず人との交流を楽しむこと。

「参加すれば売れる」
「参加すれば人脈ができる」
「参加すれば成果が出る」

必ずしもそうではありません。

むしろ順番は逆です。

楽しんで参加するから、その後に成果がついてくる。

これは事業経営にも少し似ていると思います。

面白いと思えるから工夫する。

好きだから続けられる。

続けるから上達する。

そして結果として成果が出る。

交流会も同じです。

楽しそうに話している人、相手の話に興味を持っている人、自然に笑っている人の周りには人が集まります。

反対に「今日は成果を持って帰らないと」と考え続けていると、会話にも余裕がなくなります。

交流会に参加したら、その時間そのものを楽しんでください。

それだけでも、人から見たあなたの印象は大きく変わります。


4.名刺交換の枚数を成果だと思わない

初心者の方が陥りやすいのが、

「たくさん名刺交換した=良い交流会だった」

と考えてしまうことです。

私はそうは思いません。

例えば100人規模の異業種交流会で、50人と名刺交換したとします。

帰宅して机の上に50枚の名刺を並べると、ものすごく人脈が増えたような気がします。

でも、その50人のうち、あなたのことを翌日も覚えている人は何人いるでしょうか。

逆に考えてみてください。

あなた自身も、50人全員の顔と会話を覚えているでしょうか。

おそらく難しいと思います。

だったら、

「今日は2~3人と良い話ができた」

それで十分です。

名刺の枚数ではなく、関係の深さを大切にしてみてください。


5.100人の知り合いより「2.3人の良縁」をつくる

以前、ある方から、

「交流会って、やっぱりたくさんの人と名刺交換した方がいいんでしょうか?」

と聞かれたことがあります。

私は、

「100人の知り合いより、2.3人の良縁をつくった方がいいですよ」

と答えました。

「あ、この案件だったら〇〇さんに聞いてみよう」

「この仕事なら、あの人を紹介しよう」

そんなふうに、何かあったときにあなたの顔を思い出してくれる人です。

仕事につながる人脈とは、単純な知り合いの人数ではありません。

自分のことを理解し、信用してくれている人が何人いるか。

こちらの方がはるかに重要です。

そんな人が2人、3人、5人と増えていけば、仕事や紹介は自然と広がっていきます。


6.交流会が終わってからが本当のスタート

「すごく話が合う人がいた」

「この人とは今後も付き合っていきたい」

そう思える人がいたら、交流会だけで終わらせないことです。

後日、1対1で会ってみる。

ランチへ行く。

コーヒーを飲みながら話してみる。

お互いのビジネスについて、もう少し詳しく聞いてみる。

そこで初めて分かることがたくさんあります。

交流会の数分間では、どうしても表面的な話になりがちです。

「どんな仕事をしているんですか?」

「どの辺で活動しているんですか?」

それだけで終わってしまうことも珍しくありません。

しかし1対1なら、

どんな顧客がいるのか。

どんな仕事を増やしたいのか。

何に困っているのか。

どんな人とつながりたいのか。

かなり深い話ができます。

紹介は「数」ではなく「信頼」から生まれます。

その信頼をつくるのは、むしろ交流会が終わってからです。


7.慣れても「スレすぎない」

異業種交流会に何度も参加していると、当然慣れてきます。

初参加の頃の緊張もなくなり、自己紹介もうまくなります。

それ自体は悪いことではありません。

ただし、気をつけたいのが「慣れすぎること」です。

何となく会場へ入って、

「ああ、こういう感じね」

という雰囲気になってしまう。

話し方も流れ作業のようになる。

自己紹介も暗記した文章のようになる。

これは相手にも意外と伝わります。

少し男女の出会いにも似ています。

あまりにも「慣れている感じ」が出ている人に対して、なぜか少し距離を感じることがあります。

理由はいくつかあると思いますが、一つは楽しそうに見えないからではないでしょうか。

だから、交流会に慣れている人ほど、意識的に適度な緊張感を持った方がいい。

「今日はどんな人に会えるかな」

という新鮮な気持ちは、何回参加しても忘れないようにしたいものです。


8.身だしなみとファッションを軽視しない

これは当然のことですが、非常に重要です。

異業種交流会では、ほとんどの人が初対面です。

つまり、最初はあなたの仕事の実力も性格も分かりません。

だからこそ、第一印象の影響は大きくなります。

高級なスーツやブランド品が必要という話ではありません。

清潔感がある。

服に大きなシワがない。

髪型が整っている。

靴が汚れていない。

その場に合った服装をしている。

これで十分です。

「中身で勝負したい」という人もいるでしょう。

もちろん最終的には中身です。

しかし、その中身を知ってもらうためには、まず相手に「少し話してみたい」と思ってもらわなければなりません。

相手に好印象を持ってもらえる自分でいること。

これはビジネス以前の大前提だと思います。


9.表情を柔らかくして「話しかけやすい人」になる

異業種交流会では、話す内容ばかり考えがちです。

でも実は、内容以前に重要なのが表情です。

初めての交流会では緊張して、どうしても顔が硬くなります。

真剣な顔で会場を見渡していると、自分では普通にしているつもりでも、周囲からは、

「話しかけにくそう」

と思われている可能性があります。

そこで意識してほしいのが笑顔です。

大げさに笑う必要はありません。

目が合ったら少し笑う。

話しかけられたら明るく返す。

相手の話を聞きながら自然にリアクションする。

それだけで十分です。

笑顔はコミュニケーションの入り口です。

特に初心者の場合、「面白いことを話さなければ」と考える必要はありません。

話しかけやすい雰囲気をつくる。

相手の話を楽しそうに聞く。

こちらの方がよほど大切です。


10.「今日、成果を出す」と考えない

最後に、これが一番伝えたいことです。

異業種交流会へ行くとき、

今日の成果を求めすぎないでください。

今日契約が取れる。

今日仕事が決まる。

今日すごい人脈ができる。

そんなことも、たまにはあります。

でも、それを毎回期待すると交流会は疲れます。

それよりも、

「今日は楽しかった」

「面白い人と話せた」

「一人、また会ってみたい人ができた」

それで十分ではないでしょうか。

その一人が、半年後に仕事を紹介してくれるかもしれません。

その人から紹介された別の人が、大きな取引先になるかもしれません。

逆に、自分から相手に仕事を紹介することもあるでしょう。

人のつながりは、参加したその日に答えが出るものばかりではありません。

だから面白いのだと思います。


異業種交流会初心者こそ「楽しむこと」から始めよう

ここまで10個紹介してきましたが、結局のところ一番大切なのは、

気負わないこと。
リラックスすること。
でも、適度な緊張感は持つこと。
そして、人との交流を楽しむこと。

この4つです。

成果を求めすぎない。

名刺交換の枚数を競わない。

自分の商品を無理に売ろうとしない。

全員と仲良くしようとしない。

たった一人でも、

「この人とは、また会いたいな」

と思える人がいたら、その日の交流会は十分成功だと思います。

異業種交流会には、経営者、会社員、フリーランス、個人事業主、士業、クリエイターなど、本当にさまざまな人が参加します。

普段の仕事だけでは出会わなかった人と、たまたま同じ日に同じ会場へ来て、話をする。

考えてみれば、それ自体がなかなか面白いことです。

その出会いを最初から「売上になるか」「顧客になるか」だけで判断してしまうのは、少しもったいないと思います。

楽しんでいる人のところには、人が集まります。

人が集まれば、そこから新しい縁が生まれます。

そして良い縁が積み重なった先に、結果として仕事や紹介が生まれてくる。

私はこれが、異業種交流会の理想的な使い方だと思っています。

初めて参加する方は、ぜひ最初から大きな成果を狙わないでください。

まずは一回、楽しんでみる。

そして帰るときに、

「今日は一人、また会いたい人ができた」

そう思えたら十分です。

100枚の名刺より、また会いたいと思える2.3人。

その出会いを大切にしていくことが、結果として本当の人脈づくりにつながっていくのではないでしょうか。

 

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この記事を書いた人:高杉裕輔

大学卒業後、キョードーグループにてライブや音楽イベント、スポーツイベントなどの運営に携わる。その後、株式会社ウィルコミュニケーションズを札幌市にて設立し、25年以上にわたり異業種交流会(ワンダープラス)をはじめ、婚活パーティー・街コン(ホワイトキー)、男女のマッチングである結婚相談所(ホワイトマリッジ)など、さまざまな「人と人との出会いやマッチングにかかわる事業」を軸に企画・運営している。趣味の旅行を通してタイ王国、中国での定期的なイベント運営も経験。現在手掛ける月間イベント開催数は700回以上。これまでのグループ延べ参加者数は500万人以上にのぼる。全国の主要都市でイベント会場やレンタルスペース(コンファレンスホールグループ)の運営を行い、出会いやすい・マッチングしやすい適切な会場設計にも自ら携わる。現在は、東京からスタートしたWonder+異業種交流会を仲間と共に全国各地へ展開中。各開催地域へ自ら足を運び、現地でイベントを直接運営しながら参加者と交流することで、地域ごとのビジネス文化や参加者の特徴、異業種交流会の雰囲気、観光地やその土地ならではの食の魅力まで幅広く体験・研究している。
本コラムは、全国各地で異業種交流会を実際に企画・運営し、現地で参加者と交流して得た経験や知見をもとに執筆しています。