異業種交流会とは? 何をする場所なのか、運営者の視点から解説
BUSINESS NETWORKING COLUMN
「異業種交流会って、そもそも何をする場所なの?」
初めて参加しようとしている方なら、一度はそんな疑問を持つのではないでしょうか。
こんにちは、Wonder+高杉です。異業種交流会。ざっくり何百回と立ち会ってきました。
そもそも異業種交流会・ビジネス交流会とはなんなのでしょうか。どうあるべきなのでしょうか。
言葉だけを見れば、異業種交流会の意味はとてもシンプルです。
異なる業種・職種の人たちが集まり、交流する場所。
経営者、会社員、フリーランス、士業、個人事業主、副業をしている人、これから起業したい人など、普段の仕事だけではなかなか接点を持てない人たちが、同じ会場に集まって話をする。
これが異業種交流会の基本的な形です。
ただ、私たちは数多くの交流会を開催してきましたが、実際の参加者を見ていると、異業種交流会を単純な「名刺交換の場所」と考えるのは少し違うと思っています。
営業先を探す人もいます。
人脈を広げたい人もいます。
ビジネスパートナーを探している人もいれば、転職や採用につながる出会いを求める人もいます。
Wonder+が大切にしている考え方
「仕事を成長させる仲間を見つけること」
今回は「異業種交流会とは何か?」という基本から、一般的な参加目的、そして実際に交流会を運営してきた私たちが考える、これからの異業種交流会の活用方法についてお話しします。
そもそも異業種交流会とは?
異業種交流会とは、文字通り異なる業種や職種の人が集まって交流するイベントです。
同業者だけで集まる業界団体や勉強会とは違い、参加者の仕事はかなりバラバラです。
たとえば、こんな人たちが参加します。
・会社経営者
・フリーランス
・営業職
・エンジニア
・WEB制作
・デザイナー
・マーケター
・士業
・美容関係
・不動産関係
・コンサルタント
・会社員
・副業をしている人
・起業準備中の人
普段の生活では、これだけ違う仕事をしている人たちと一度に話す機会は、意外とありません。
会社員なら基本的には自社の人や取引先との付き合いが中心になりますし、経営者やフリーランスでも、仕事を続けていると人間関係がある程度固定されてきます。
普段なら出会わない人との接点をつくる。
これが異業種交流会の大きな役割です。
異業種交流会では何をするの?
形式は交流会によって違いますが、一般的には参加者同士で自己紹介をしたり、名刺交換をしたり、仕事について話したりします。
立ったまま自由に交流するスタンディング形式もあれば、着席して一定時間ごとに相手を変える形式もあります。
ただし、大切なのは形式ではありません。
「そこで何をするか」より、「何のために参加するか」のほうが重要です。
営業先や見込み客を探す
これは昔からある代表的な目的でしょう。
自社の商品やサービスに興味を持ってくれそうな人と出会いたい。新しい取引先を開拓したい。
営業活動の一環として異業種交流会に参加する人は少なくありません。
ただ、後ほど詳しく書きますが、私たちは「交流会で直接売ろうとすること」はあまりおすすめしていません。
人脈を広げる
「人脈を増やしたい」という目的で参加する人も多いです。
ただ、人脈という言葉は少し曖昧です。
名刺を100枚持っていても、その人たちと何も関係がなければ、仕事上の人脈とは言いにくいでしょう。
「困ったときに相談できる人がいる」
「必要なときに声をかけられる人がいる」
こういう関係をつくることのほうが、単純に名刺の枚数を増やすよりも重要だと思います。
ビジネスパートナーや仲間を探す
最近、特に増えていると感じるのがこの目的です。
「WEB制作はできるけれど営業が苦手」
「営業力はあるけれど商品がない」
「企画はできるけれど開発できる人がいない」
「新しい事業を始めたいけれど一人では難しい」
こうした人同士が出会えば、お互いの強みを組み合わせられる可能性があります。
交流会で話したことをきっかけに、後日改めて打ち合わせをして、一緒に仕事をする。
これは異業種交流会では珍しいことではありません。
新しいビジネスのリサーチをする
これは意外と面白い使い方です。
新しい商品やサービスを考えているとき、
「これって本当に需要があるのかな?」
と思うことがありますよね。
そんなときに交流会で、いろいろな立場の人に話してみる。
「こういうサービスを考えているんですが、どう思います?」
と聞けば、
「それなら使いたい」
「その価格だと少し高い」
「むしろこういう機能が欲しい」
など、かなり率直な意見が返ってくることがあります。
もちろん正式な市場調査ではありません。あくまで小さな範囲のリサーチです。
それでも、自分の商品やアイデアが他人からどう見えるのかを知る場所としては、とても面白いと思います。
自分では「絶対に需要がある」と思っていたものが全然響かなかったり、逆に自分では大したことがないと思っていた経験やスキルに、思わぬ興味を持ってもらえたりします。
これは異業種の人が集まる場所だからこそ得られる情報です。
採用やスカウトの場になることもある
異業種交流会では、採用やスカウトにつながるケースもあります。
話してみたら非常に優秀だった。考え方が自社に合いそうだった。
「もし転職を考えることがあったら、うちに来ませんか?」
「うちの仕事を副業で手伝ってみませんか?」
「このプロジェクトに参加しませんか?」
「業務委託で一緒にやりませんか?」
そんな話になることもあります。
今は働き方そのものが多様化しています。
正社員になるか、ならないか。そんな二択ではなく、まずは副業や業務委託で一緒に仕事をしてみることもできます。
だからこそ異業種交流会は、単なる営業の場所ではなく、人材と仕事が出会う場所にもなっています。
WONDER+ STYLE
Wonder+が考える「異業種交流会」とは?
ここまでは一般的な異業種交流会の話です。
では、Wonder+は異業種交流会をどんな場所だと考えているのか。
私たちの答えは、とてもシンプルです。
Wonder+が考える異業種交流会
「仕事を成長させる仲間」を見つける場所
ここでいう「仲間」は、必ずしも友達という意味ではありません。
同じ会社に入る必要もありません。一緒に会社をつくる必要もありません。
もっと広い意味です。
✓ 自分にアドバイスしてくれる人
✓ 自分より経験があり、メンターになってくれる人
✓ 自分の苦手な仕事を補ってくれる人
✓ 一緒に商品をつくってくれる人
✓ 協業できる人
✓ 新しい事業を共創できる人
✓ 将来、自分の会社のメンバーになる人
逆に、自分がその人のプロジェクトに加わることもあるでしょう。
仕事では直接組んでいなくても、たまに会って、
「最近どう?」
「こういうことで悩んでいるんだけど、どう思う?」
と話せる人も立派な仲間だと思います。
ビジネスの世界では、こういう人の存在が意外と大きいんです。
なぜ「売る場所」ではなく「仲間を探す場所」なのか
理由は単純です。
異業種交流会に商品を売りに行っても、そんなに簡単には売れないからです。
初対面の人から、
「はじめまして。うちの商品すごくいいんです。買いませんか?」
と言われて、すぐ買うでしょうか。
ほとんどの人は買いません。むしろ警戒すると思います。
これは商品が悪いからではありません。
まだ信頼関係がないからです。
交流会に参加している人は「何か買いたい」と思って会場に来ているわけでもありません。
それなのに、最初から売ることだけを考えて話してしまう。
すると、相手を一人の人間として見るのではなく、
「この人は顧客になるか、ならないか」
という見方になってしまいます。
これでは交流が広がりません。
IMPORTANT
モノを売るのではなく
「売るための仲間」を見つける
ここが、私たちが一番伝えたいことです。
異業種交流会は、モノを売る場所ではない。
でも、モノを売るための仲間を見つける場所にはなる。
この二つは似ているようで、まったく違います。
たとえば、自分が素晴らしいサービスを持っているけれど営業が苦手だったとします。
交流会で100人に営業するより、営業が得意な人と出会って協業したほうが、大きな成果につながるかもしれません。
WEBサービスを作りたい人なら、交流会でサービスを売るより先に、エンジニアやデザイナー、マーケターを見つけたほうがいいかもしれません。
美容関係の事業をしている人なら、広告会社やSNSマーケター、動画制作者、店舗経営者などと組むことで、新しい展開が生まれる可能性があります。
つまり、考えるべきなのは
×「今日この会場で何件売れるか」
○「今日の出会いから、半年後や1年後に何が生まれるか」
こちらのほうが、異業種交流会という場所の特徴を活かせると私たちは考えています。
協業・共創という考え方
これからの異業種交流会では「協業」や「共創」が、より重要になってくると思っています。
一人ですべてをできる人なんて、ほとんどいません。
それぞれ得意なことが違います。
だから、異業種であること自体に価値があります。
自分にはない能力を持った人と出会える。
これこそ「異業種交流会」の面白さではないでしょうか。
「人脈づくり」より「仲間づくり」
私たちは「人脈」という言葉よりも、「仲間」という言葉をよく使います。
人脈というと、
「何人知っている」
「有名な人とつながっている」
「経営者をたくさん知っている」
という話になりがちです。
でも、仕事で本当に重要なのは、知っている人数ではありません。
何かを始めようとしたときに、
「あの人に相談してみよう」
と思える相手が何人いるか。
そして相手からも、
「この仕事なら、あの人に相談してみよう」
と思ってもらえるか。
その関係のほうが、ずっと価値があります。
名刺交換しただけの100人より、
一緒に何かできる3人。
私たちは、そんな出会いが生まれる異業種交流会のほうが面白いと思っています。
異業種交流会で成果を出したいなら、最初から答えを決めない
「今日はお客さんを3人見つけよう」
そう決めて参加すると、どうしても視野が狭くなります。
目の前の人が自分の商品を買わなそうだと分かった瞬間、興味を失ってしまうからです。
でも、その人自身は買わなくても、
「それなら知り合いに詳しい人がいるよ」
となるかもしれません。
一緒に新しいサービスを作れる相手かもしれません。
半年後に取引先になるかもしれません。
困ったときに相談できる人になるかもしれません。
あるいは単純に、仕事について本音で話せる友人になるかもしれません。
異業種交流会の面白さは、
「出会った瞬間には、その出会いの価値が分からないこと」にもあります。
だからこそ、最初から相手の価値を決めない。
これが大切だと思います。
異業種交流会とは「可能性のある人」と出会う場所
改めて「異業種交流会とは何か?」と聞かれたら、一般的には、
さまざまな業種・職種の人が集まり、仕事や情報、人脈を交換する場所
という答えになるでしょう。
もちろん、それで間違いではありません。
・営業先を探す
・人脈を広げる
・ビジネスパートナーを探す
・市場調査をする
・採用やスカウトをする
・副業の仲間を探す
・転職のきっかけをつくる
いろいろな使い方があります。
でもWonder+では、もう少し先を考えています。
Wonder+が考える答え
異業種交流会とは、
自分の仕事を成長させてくれる仲間と出会う場所。
その仲間は、協業相手かもしれません。
共創するパートナーかもしれません。
メンターかもしれません。
将来のメンバーかもしれません。
あるいは、仕事の悩みを気軽に話せる友人かもしれません。
そして私たちが特に伝えたいのは、
「売りに行く」のではなく、
「一緒に売れる人を探しに行く」
という考え方です。
自分一人で100人に営業するより、あなたの商品を理解してくれる仲間が10人いるほうが、仕事が大きく広がることもあります。
異業種だからこそ、自分にはない知識、経験、人脈、技術を持った人と出会える。
そこから協業が始まり、新しいサービスが生まれ、仕事が広がっていく。
私たちは、それがこれからの異業種交流会の価値だと思っています。
モノを売るために、
モノを売りに行かない。
まず、人と出会う。
そして、一緒に仕事を成長させられる仲間を見つける。
そんな場所として異業種交流会を使ってみると、これまでとはまったく違った出会いが見つかるかもしれません。
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この記事を書いた人:高杉裕輔
大学卒業後、キョードーグループにてライブや音楽イベント、スポーツイベントなどの運営に携わる。その後、株式会社ウィルコミュニケーションズを札幌市にて設立し、25年以上にわたり異業種交流会(ワンダープラス)をはじめ、婚活パーティー・街コン(ホワイトキー)、男女のマッチングである結婚相談所(ホワイトマリッジ)など、さまざまな「人と人との出会いやマッチングにかかわる事業」を軸に企画・運営している。趣味の旅行を通してタイ王国、中国での定期的なイベント運営も経験。現在手掛ける月間イベント開催数は700回以上。これまでのグループ延べ参加者数は500万人以上にのぼる。全国の主要都市でイベント会場やレンタルスペース(コンファレンスホールグループ)の運営を行い、出会いやすい・マッチングしやすい適切な会場設計にも自ら携わる。現在は、東京からスタートしたWonder+異業種交流会を仲間と共に全国各地へ展開中。各開催地域へ自ら足を運び、現地でイベントを直接運営しながら参加者と交流することで、地域ごとのビジネス文化や参加者の特徴、異業種交流会の雰囲気、観光地やその土地ならではの食の魅力まで幅広く体験・研究している。
本コラムは、全国各地で異業種交流会を実際に企画・運営し、現地で参加者と交流して得た経験や知見をもとに執筆しています。
